ダイヤモンドヘッドの火口もペレが掘ったものとか

ハワイ島キラウエア火山の火山活動が、この夏、活発化しています。カラパナ近くで溶岩が3年ぶりに海に達し、ビッグアイランド(ハワイ島の通称)をさらにビッグにする壮大な島造りが、世界の熱い視線を集めています。

キラウエア火山は、周知のとおり火山の女神ペレの住まう神聖な山。姉である海の女神の夫を誘惑して故郷タヒチを追われたペレが、終の棲家を探しながらハワイ各島を転々。ペレが掘った住居を(永遠の炎を保つため、ペレには深い穴が必要でした)、追いかけてきた姉が、次々と海水で水浸しにしてしまったからです。

ペレが腰かけた巨石、ペレの椅子

ですが、海から遠いキラウエア火山だけは姉の力も及ばず、ペレはやっと安住することができました。ハワイ島に限らずハワイ諸島各地にペレ神話が残るのは、そんな理由からです。

日本人観光客に人気の高いオアフ島にも、そんなわけでペレゆかりの地が点在します。たとえば世界に名だたるダイヤモンドヘッドの火口も、元はペレの掘ったものとか。パンチボウルの丘も同様です。

またオアフ東部マカプウにある巨岩「ペレの椅子」は、オアフ島での住居探しの後、ペレが腰かけた跡。さらに「ペレの椅子」から臨めるココクレーターにも、ペレ絡みの神話が残ります。「ペレの椅子」とココクレーターの間の平原で半神半人カマプアアに追いかけられたペレ。ペレを助けようと妹の女神カポがカマプアアに投げつけた身体の一部が、ココクレーターだそうです。

ココクレーターにもペレ神話が残る

以上はオアフ島に女神ペレが残した足跡の、ほんの一部にすぎません。ペレ神話の舞台は、オアフ島でも案外、多いもの。次回のハワイ旅行でハワイ島まで行く時間がない…というフラダンサーはぜひ、オアフ島でぺレの息吹きを感じる旅、楽しんでみてくださいね。

 

ライタープロフィール
プロフィール: 森出じゅん
オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年にハワイに移住し、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。2012年より、ハワイ州観光局ハワイアンカルチャー委員会委員。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニーマガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)がある。
森出じゅんのハワイ不思議生活 http://blog.goo.ne.jp/moridealex