浜辺でくつろぐアオウミガメ

今年のメリー・モナークでハーラウ・オ・カ・ウア・カニ・レフアが踊ったカヒコは、モロカイ島で崇拝されていた白い亀の物語でしたね。亀はハワイ語でホヌと呼ばれ、鮫やフクロウなどと同様、特定の一族や土地の守り神として、古来、崇められてきました。

池のあるプナルウビーチパーク

ハワイ各島にホヌにまつわる神話・伝説があり、たとえばハワイ島プナルウ黒砂ビーチにある池にはカウィラという優しいホヌが住み、ビーチで遊ぶ子供達を見守っているとか。カウィラは時々小さな女の子に変化(へんげ)し、子供達と遊ぶこともあるのだそうです。

一方、悪役として神話で描かれるホヌもいます。誘拐された母ヒナを息子カナが奪回する「英雄カナの物語」には、カヌーを襲うモンスター的ホヌが。その物語には、ある丘が実は巨大なホヌだった…という話も出てきます。

カウィラが住むとされるプナルウの池

そのほかにも人々を乗せて海を移動したりメッセンジャー役を務めたりと、スーパーナチュラルな存在として多くの神話に登場するホヌ。ハワイではアオウミガメを浜辺で見かけることが多いですが、絶滅危惧種に指定されており、手を触れることは州の法律で禁止されています。もしも海でホヌに出合ったら、どうぞ距離を置いて優しく見守ってくださいね。

 

ライタープロフィール
プロフィール: 森出じゅん
オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年にハワイに移住し、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。2012年より、ハワイ州観光局ハワイアンカルチャー委員会委員。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニーマガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)がある。
森出じゅんのハワイ不思議生活 http://blog.goo.ne.jp/moridealex