恋人達の化身、オヒアレフア

メリー・モナークの町、ハワイ島ヒロが頂くキラウエア火山といえば、火山の女神ペレの住処として知られます。ユニークな火山地帯特有の植物が多々見られる中、ぜひフラダンサーに注目していただきたいのが、ペレゆかりの植物、オヒアレフアやオヘロベリーです。

まずオヒアレフアは、ペレの嫉妬を買って命を落とした男女の化身とか。ペレが横恋慕した男性、オヒアはごつごつとした幹になり、恋人のレフアは可憐な花になりました。花を摘むと離れ離れになった2人が嘆くのでキラウエアに雨が降る…という神話は、あまりにも有名ですね。

溶岩地帯にも根づくオヘロベリー

またオヘロベリーはクランベリーの仲間で、ペレに属する神聖な植物とされています。うっかり食べるとペレが怒って火山が噴火するので、ハワイではまず一粒目をペレに捧げてから食べるのが流儀。

・・・昔、このタブーを破り、ペレに捧げずオヘロベリーを食べた王族女性がいました。キラウエア裾野のプナ出身でキリスト教徒だったカピオラニです(カラーカウア王の妃とは別人)。1824年、ペレを信奉する神官の制止をふりきり、キラウエアの火口でオヘロベリーを食べたカピオラニ。何事も起こらないのを見て、「ペレなんて怖くない」と宣言したといいますから、勇気ある女性です。

オヘロベリーの実は直径1センチほど

実は今年のメリー・モナークのミス・アロハ・フラ部門で5位になった、ハーラウ・オ・カ・ウア・カニ・レフア(クムフラ、ジョニー・ラム・ホー)のケイシュリンが踊ったのが、この故事にまつわるカヒコでした。

ちなみにハワイではオヘロベリーのジャムも作られており、人気です。キラウエアでオヘロベリーを摘むのが不安な方は、ぜひ瓶詰めのジャムをどうぞ!

 

ライタープロフィール
プロフィール: 森出じゅん
オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年にハワイに移住し、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。2012年より、ハワイ州観光局ハワイアンカルチャー委員会委員。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニーマガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)がある。
森出じゅんのハワイ不思議生活 http://blog.goo.ne.jp/moridealex