ナー・マモ・オ・プウアナフルのカヒコ(古典)フラ♪ヘエイア

今年、カヒコ(古典)とアウアナ(現代)の合計点が全出場グループの中で最も高得点を出し、総合優勝を遂げたナー・マモ・オ・プウアナフルのカネ(男性)グループ。彼らのカヒコは♪ヘエイアという、とてもよく知られた古いチャント(詩)で踊られました。小型の丸いひょうたんの中に花の硬い種が入っていて、振るとちょうどマラカスのように音が鳴る、羽根飾りがきれいなフラ楽器、ウリウリ。それを片手に持ったダンサーたちが見せた、ハーラウに代々伝わるフラは見事でした。

手に持っているのが振るとマラカスのような音がするウリウリ(楽器)

ダンサーたちの、まさにお手本のようなウリウリさばきも凄いのですが、プログラムの曲の説明を読んでさらに「う~む」。なぜかというと、ハワイの詩は、カオナと呼ばれる裏の意味が隠されていることが多いのですが、この♪ヘエイアには裏の意味が2つもあったからです。
言葉通りに訳すと、ハワイ島コナの小さなヘエイア・ビーチで、かつてカラーカウア王を含む高貴な男性たちがダイビングやサーフィンに興じる様子を描いた詩。「磯波の上でサーフィン、斜めに砕ける波で戻ります」や「空を舞った私、潮が満ちた海辺で」など、普通に読めばサーフィンのことね、と分かる言葉で、詩は紡がれています。詩の解釈は、フラの先生によって多少違うこともありますが、やはりクムフラだった祖母から幼いころに習ったという、このハーラウのクム、サニー・チンは、「カラーカウア王に捧げる詩で、サーフィンを楽しむ様子だけでなく、王の恋人との報われない恋愛や、当時の難しい政局も表している」と曲の説明をしていました。

そう思って彼らのフラを見ると、男女の情愛を匂わせたり、抜き差しならないシーソー劇の政局を思わせるモーションが…あるような、ないような…。15年間、メリー・モナーク・フェスティバルを見続けてきても、正直、そこまでわからない。ただ、“フラが奥深い”ことだけは理解したのでした。

 

ライタープロフィール
プロフィール: 瀬戸みゆき
グラフィックデザイン学校卒業後、編集プロダクションに勤務し、旅と味のジャンルで編集者&記者に。その後、ハワイ専門季刊誌編集を経て、ハワイへ留学。約14年間、ハワイに住んで旅行誌と雑誌作りに携わる。2001年からはフラ専門誌「フラレア」でも、ハワイ文化とフラの取材、執筆を続けている。また、12年前からアンティ・マリー・ルーと娘ポーレットより学んだフェザーレイ作りの楽しさと奥深さにハマり、フェザーレイ制作を続けながら、講習も開催。